歯科クリニックを取り巻く環境
歯科クリニック経営の現況
歯科医師は毎年3,000人誕生していますが、年間の歯科医師の死亡、廃業が1,000人弱で、純増2,000人と言われています。終身雇用制度が確立していない歯科医師の世界において、仕事に見合った収入を得る為には、従前から開業の道を探るケースが大部分でありました。
これは、内科医等一般の医師と比べてみると、歯科医師の勤務先が圧倒的にクリニックが多いことからも明らかです。
実に約9割の歯科医師はクリニックに勤めるか、自ら開業しているということになり、クリニックに勤務している歯科医師は、個人に雇われている形が大部分ですので、それだけ身分保障は不安定であると言えます。
成長しているクリニックと成長できていないクリニックの違い
競争の激化が進むなか、歯科クリニック経営者にとって、医療技術が優れてさえいれば勝ち残れる時代ではなくなってきています。成功しているクリニックの要因として、2つの取り組みが考えられます。
①収入を増加させること。
②コストを減少させること。
そのためには、先生方ご自身のクリニックの現状把握と財務体質を認識し、将来に向けてのプランニングが必要不可欠です。
(参考事例)
成長しているクリニック | 成長できていないクリニック |
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クリニックの成長に向けて
成長しているクリニックは、必ずといってよいほど、定期的に財務分析を実施しています。 財務分析を行うことによって、下記のような課題が明らかになります。
- ビジネスプランは確立されているか?
(新患の確保・患者定着率の向上) - 運転資金に問題はないか?
(借入金の返済や税金の支払い等に伴う資金ショートのリスク回避) - 予算管理はできているか?
(将来の収支予算の管理と実績による差異分析・原因追求) - 人員数は適正か?
(職員の業務の分析・改善による人員削減) - 人件費は適正か?
(クリニックの規模、収益力、業務量に応じた適正な人件費の支給) - 無駄な税金を納めていないか?
(タックスプランニング・節税対策)