IPOに伴う負担

IPOに伴い、企業の成長発展に伴う必要な経営コストとして、以下のような負担が発生します。

【企業の社会的責任、経営者の経営責任の増大】

上場することで利害関係者が広範囲になり、社会的信用度の向上に比例して、社会的責任も増大します。また、経営者として配当や株式売却益等を目的に株式を保有している株主の要求に応える必要があり、経営責任は未上場時代と比べて格段に増大します。経営者はコーポレート・ガバナンスの仕組みを確立するとともに、コンプライアンスによる企業経営を心掛ける必要があります。

【管理コストの増大】

適切なディスクロージャー体制確立のための人材確保、経営管理システムの整備、開示書類作成、株式事務等、上場後に様々な事務コストが発生します。また、IPOの準備や公開時の費用として、IPOコンサルティング費用、監査費用、上場審査料、上場手数料、募集・売出し引受手数料等が発生します。

【経営の透明性】

上場後は、経営者は決算発表や臨時報告書の提出等、企業内容について適時に開示することが要求されます。ディスクロージャー担当者は開示制度について情報収集し、適時に対応する必要があります。また、IR(インベスター・リレーションズ)活動を積極的に行い、経営方針や株主に対する利益還元方針をアピールしていくことも必要になります。

【非友好的株主の対策】

会社の支配、買収を目的とした株式の買占め、株主権の濫用や株主代表訴訟の対策が不可欠になります。安定株主対策を講ずる、敵対的買収防衛策を導入する、株主総会の毅然たる運営を心掛ける等が必要となります。

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