世界の動向

IFRSの適用を強制または容認している国は110か国を超えると言われており、適用国が増加するにしたがい、IFRSへの移行方法は自国基準にIFRSを取り込む「コンバージェンス」から、IFRSを自国基準とする「アドプション」へと変化しています。
なお、2012年4月に金融庁から「各国のIFRS適用状況調査結果」が公表されました。調査結果の概要は以下のとおりで、多くの国で単体財務諸表も含めてIFRSを積極的に導入していることが伺えます。

(1)連結財務諸表へのIFRS適用状況

IFRSを強制適用している国は83か国であり、うち40か国はIASBが発行するIFRSと同一の会計基準を採用しています。アドプションしている国は76か国にのぼり、コンバージェンスしている国の7か国を大きく上回っています。
IFRSを任意適用している国は5か国であり、5か国すべてでIASBが発行するIFRSと同一の会計基準を採用しています。
IFRSを適用していない国は5か国であり、米国が含まれます。

(2)単体財務諸表へのIFRS適用状況

IFRSを強制適用している国は43か国であり、うち18か国はIASBが発行するIFRSと同一の会計基準を採用しています。アドプションしている国は36か国にのぼり、コンバージェンスしている国の12か国を大きく上回っています。
IFRSを任意適用している国は10か国であり、うち2か国はIASBが発行するIFRSと同一の会計基準を採用しています。
IFRSを適用していない国は、11か国となります。

日本基準との主な相違 >